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平成29年(2017年)3月20日(月) / 日医ニュース

北海道医師会の女性医師支援等の取り組みについて

勤務医のページ

 女性医師の支援は、懇談会や現況調査の段階から具体的なAction Planの段階へと移行してきているが、北海道では、医師会と道内3医育大学と連携しながら種々の活動を展開している。

女性医師等支援相談窓口

 北海道医師会では、2011年に女性医師等支援相談窓口を開設し、仕事と家庭の両立を支援するための助言・情報提供、復職のための研修受入医療機関の紹介、医師の離職防止や再就業の促進など、さまざまな視点から支援を行っている。
 更に、窓口事業の周知を目的として、道内の臨床研修指定病院への訪問事業を開始した。管理職、指導医、事務部門の参加の下、研修医や若手医師へ就労環境づくりの支援事業と女性医師等支援相談窓口の説明を行い、相互の意見交換を行っている。
 本事業は、開設時から相談件数の多い育児サポートに加え、転勤後や道外医師が北海道へ転居する際の相談など、復職に関する相談が増えてきているのが特徴である(図1)

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 育児支援:北海道医師会と育児サポート事業者の間で契約と事前登録を済ませ、医師の急な出張や仕事が終わらないなどの緊急時の預かりを行う事業である。
 図2にあるように、利用者と支援事業者、北海道医師会の三者による面接を行い、年会費・登録料を当会が負担している。お子さんの発熱などで保育園からの連絡があった場合の園へのお迎え、親のお迎えまでの待機など、病気時の利用が多い。
 本事業は非会員医師でも利用可能であるが、原則、会員限定で、病児・病後児預かりの利用料の一部を医師会が負担する事業も展開している。

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 復職支援:復職を目指し、研修を希望する女性医師等に対して、復職研修事業を2012年に開始した。これまでに、23年間研究職に従事していた男性医師が臨床医として働くための研修を行った事例も含め、13名の医師が研修を修了し、復職しており、現在も3名が復職研修中である。
 復職研修修了後の再就職先の紹介に加えて、雇用関係の成立までを支援するため、2014年9月に無料職業紹介事業所の開設許可を取得、現在までに8名の医師に就職先を紹介した。

医学生・研修医との連携

 2006年から日医の「医学生、研修医等をサポートするための会」を継続して開催しているが、10年が経過した現在、女性医師のキャリア支援から男性医師も含めて医師のキャリアの意味、地域医療を守るためにどうするか、という内容にシフトしてきた。また、医学生、研修医などからは、医師会と連携して地域活動を行っていきたいという希望が出されるようになってきた。この要望を受け、「北海道の地域医療を考える若手医師ワーキンググループ」を2016年に設置した。
 将来、地域医療を支える医学生、若手医師のEarly Exposureとして、活動の企画・運営を担ってもらっている。

勤務医部会若手医師専門委員会

 2016年には、次世代を担う若手医師の意見を北海道医師会勤務医部会の活動に反映することを目的に、平均年齢36・3歳の専門委員会を設置し、活動を開始したところである。

北海道医療勤務環境改善支援センターとの連携

 北海道医師会の勤務医比率は70%を超え、女性医師支援に限らず勤務医の勤務環境の改善が重要となっており、本センターと協力しながら事業を展開している。
 部下・スタッフのワークライフバランスを考え、キャリア形成を応援する優秀な"育ボス"を養成するための「育ボスセミナー」、「医療勤務環境改善セミナー」「クレームや暴力に対して腰の引けない医療を実践・実現するためのセミナー」などを開催している。

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