日医ニュース 第955号(平成13年6月20日)

勤務医のひろば
岩手医科大学医師会の設立


 昨年の平成十二年六月二十五日に,岩手県医師会総会にて,岩手医科大学医師会の設立が正式に承認された.大学の医師会とは?と思われる方もあろうが,全国八十大学のうち五十六大学と七〇%がすでに大学医師会を設立し,活動しているのが現状である.
 東北地方六大学では,岩手医科大学を除く五大学で設立されていた.岩手医科大学医師会は,全国で五十七番目に設立された大学医師会ということになる.
 これまでは,郡市医師会としては長年にわたり,盛岡市医師会に所属し,お世話になっていたのではあるが,大学に所属する者として,夏期の医師会対抗の野球大会などを除けば,必ずしも郡市医師会員としての自覚が十分であったかと反省するところが多い.今後は,大学人として大学医師会のなかで,どのような役割を担って行くことができるかが大きな課題と感じている.
 大学医師会としては,岩手県医師会や県内各郡市医師会の先生方の協力をいただき,一般市民の方々への医療に関する啓蒙活動や医師の卒後研修・生涯研修など,学術教育を中心とした活動を行うべきと考えられる.そのほかにも,大学医師会としてどのようなことがなされるべきか,大堀勉会長(岩手医科大学理事長)をはじめとする十四名の理事・監事が毎月の定例理事会にて検討を重ね,総務,広報,学術,地域医療部門と役割分担を行い,事業計画の策定やホームページ(http://ishikai.iwate-med.ac.jp/)の作成等に取り組んでいる.
 現在の会員数は,会長,副会長の先生方のご尽力もあり,四百五十八名とほぼ在籍する医師全員が大学医師会に所属し,自前の医師会としての関心も高まりつつあるという印象がある.
 将来的にホームページなどの活用により,会員相互の連絡コミュニケーションを密にし,会員の力を総合することで,大学医師会としてのかなりのパワーが発揮できるものと期待される.

(岩手医科大学第一内科助教授 加藤章信)


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