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第1019号(平成16年2月20日) |
医師会活動に参加するようになって
医師会に入会して,二十年近く経過する.入会の動機は極めて短絡的かつ不純といえるもので,自宅新築に際して低金利の融資を受けるためである.しかし,これまでは医学会の活動が主で,医師会とはどうも結びつきがなかった.
そんな自分が,今年の四月からは現病院の医師会担当幹事として,支部の月例会に出席するようになった.役員や事務局の方は,大変だと感ずることが多いが,例会出席のたびに渡される書類の多さに辟易している状態である.
医師会活動に対していまだ理解も意識も低い自分が,勤務医を代表するような原稿を書いている.はなはだ不遜である.
医師会の具体的な活動内容は多すぎて理解できないが,会運営の活性度は入会率が一つの指標となる.日医のホームページを検索すると,現在の会員数は開業医約八万二千人,勤務医約七万四千人(平成十五年十二月一日)と記載されている.医師登録数は,二十六万二千六百八十七名との最近の報告があり,入会率は約六〇%と算定される.任意入会を前提としている会としては,過半数はかなりの数値である.
私の意識には,長い間,医学は医学会,医療,経済ならびに政治は医師会があった.二つの事項は社会の一成員である職業人として,開業医ならびに勤務医に関わらず本来無関心であることはできない.
平成十六年度から新しい卒後臨床研修システムが施行される.医師のstartは勤務医から始まる.日医は新システム施行を歓迎している.入会の動機やそのメリットは別にして,われわれ勤務医も新しいシステムの導入により,医師会活動に無関心ではいられなくなったと感じている.
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